よるのばけもの 住野よる著
「君の膵臓を食べたい」が大ヒットした住野よるさんの3作目の作品…だと思うんですけど、俺はこれが初めて読んだ住野よるさんの作品でした。
なんとなく、大ヒットしすぎてる作品を敬遠しちゃう感覚って誰でも持ってる気がするんですけど、もろにそれが出ちゃって…あえて読んでませんでした。
いやぁ、もったいないことをしてたなぁ。まさかこんなに素敵だとは!
たまたまその頃、本離れをしていて、大丈夫かな、と思ったんですけど、するするするっと物語が入ってきて。軽快なんですよ。
僕、あっちーは、夜になると「化け物」になる。
体から一滴の黒い粒がこぼれたかと思えば、それは湧き出るように溢れ出す。
そうして僕の体を覆いつくし、よるのまっくらの中には、もう一つのまっくらが生まれる。
化け物の僕が、深夜の学校で出会ったのは、いじめられっ子の矢野さんだった。
昼の僕と、夜の化け物。
化け物の僕と、人間の僕。
矢野と話す僕と、無視する僕。
ずれているのは、よるのばけものか、それとも――。
学校という世界を苦しくなるほどリアルに、そして美しく描いた一冊。
なんか勇気がわいてきたんですよね。だからこの図書館に寄贈しますね。
オススメの一冊、ってことで!