砂漠 伊坂幸太郎著

ねえねえねえ、この本読んだ?読んでない?
残念、だったら信じられないか。


僕は気がつけば大学生になっていた。

飲み会で話すようになった、といういかにも大学生らしいきっかけで仲良くなった鳥井に誘われた確率と中国語の勉強。(つまりは、ただの麻雀だ。)

そこにいたのは、同じ大学の西嶋、東堂、南だった。

「そういえば麻雀って、4人でやるんだよね。でもって東西南北に振り分けられる。」
「鋭い」
「僕が呼ばれたのって、名字が北村だからとか、そういう理由じゃないよね。」
「正解!おめでとう!」

これは、ある意味、出会うべくしてであった五人の春夏秋冬の物語。


——俺たちがその気になればね、砂漠に雪を降らすことだって余裕でできるんですよ。

 

私この本好きなんだよね。
もしよかったら読んでみて。おすすめの一冊だから。

彼女はそう言って席を立った。
彼女が座っていた椅子の下には、ぐにゃぐにゃに曲がったスプーンが一本、隠れるように落ちていた。

 

なんてことは、まるでない。